残酷な神の支配するこの哀しい世界に……
2020-06-14


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どうか、中国と対立する北風ではなく、頭脳と政治力で南風になってください。1位と2位の経済大国の関係悪化は、世界に不幸しかもたらさないのだから。

残念ながら、日本国内でも、この先大きな不幸を招きそうな問題がある。人手不足が進む日本では、都市部に限らず地方でも外国人労働者に多くを担ってもらっている。それなのに、日本では、そうした外国人労働者に対する意識や制度があまりにも遅れている。
かつて日本も貧しいころに、多くの労働者が夢を抱いて移民となり、現地で大変な苦労をしたという。提供された夢の新天地が実は荒れ地やジャングルだったり、差別や偏見を受けたり、現地で国民として受け入れられるまでには苦難の連続だった話も聞く。
だからこそ、外国人労働者に過酷な労働条件を強いたり、賃金を決められた通りに払わなかったり、子供たちが教育を受けられなかったり、そんなことは絶対にあってはならない。日本人と同等にしなければ、日本にとっても外国人労働者にとっても、大きな不幸となる。
国籍に関わらず、誰もが幸せになれる国であって欲しい。世界に誇れる歴史と伝統と文化を持った国なのだから、世界に誇れる幸福の国であって欲しいと切に願う。戦前のかつての日本がそうであったように。

歴史の中で幾度となく繰り返される悲劇。自然災害によるものもあるけれど、戦争や内戦や差別や偏見など人災も多い。日本で平和に暮らせているように感じても、世界のどこかで悲劇が起こっている。
どうして世界は、こうも複雑で悲劇に満ちているのだろう。
世界を複雑にしたのは人間。好戦的で差別や偏見を抱くのも人間自身。でも、人間をそのように作ったのは人間ではない。根底にあるのは、命に刻まれた未知のものへの恐怖らしい。恐怖ゆえに、人はシンプルに平和に暮らすことができないのだろうか。

これまでも、日本はもちろん世界の多くの人達が、自分の命を顧みずに頑張ってきた。ペシャワール会中村哲医師のように。だからきっと、少しずつは良い方向に向かっているはずだと思うけれど、世界は未だ残酷で哀しい。

残酷な神に支配されているとしか思えない、哀しすぎるこの世界。空や海は輝き、山や谷は絶景で、風が吹き、花は美しく、小鳥もさえずる。けれど、この地上に生きる人間達は、どうしてこうも愚かで哀しい生き物なのか。
同じ空の下で、同じ空気を吸い、姿形も大差ないというのに、何を守るために争い傷付けあうのだろう。
どうすれば世界の弱い立場の人々が笑顔で安心して暮らせるようになるのだろうか。
私には分からない。

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