昨日も運輸業に携わる方々がコロナ禍において嫌な思いをされているらしいことを少しだけ書きましたが、運輸業やサービス業を含む流通業全体が大変な事になっているようですね。
流通業に関わる従業員の5人に1人が、客からの暴言や暴力に悩んでいるそうです。
コロナ禍よりもずっと以前から、たまにニュースなどで見ることはあったのです。
「お客様は神様」をかさに着て、従業員に対して高圧的な態度で迫る客のこと。
違うでしょ、従業員は召使いでも何でもないし、客はご主人様でも何でもない。従業員と客は対等です。
私が思うに、サービス業や運輸業の従事者の皆様こそが「神様」です。
雨の日も風の日もトラックで長距離を走って生活必需品や色々な物資を届けて下さる皆様。
運輸業とはちょっと違うけれど、新聞配達の方が台風の暴風雨の最中の配達中にお亡くなりになったというニュースをここ数年毎年のように見るので、辛くなります。
そこまでして新聞を届けなくても、命の方が大事じゃないのって。新聞契約者の皆さんも、台風の暴風雨の最中くらい、新聞が届かなくても文句を言わないで欲しい。
トラックも、時々暴風雨に煽られて高速道路や橋の上で転倒したりしてますよね。
通信販売の拡大によって人手不足な中、届けた先が留守で宅配ボックスなども無い場合、再配達しなければならない。それも1軒や2軒じゃないし、膨大な量の配達物があるし、時間指定とかの物もあるから、きっと、配達の方は、あっちに行ったりこっちに行ったりしなくてはいけないはず。効率的な配達なんて無理に違いありません。
ちなみに、私は以前は時間指定にしてその時間帯には必ず自宅に居るようにしていましたが、数年前から「置き場指定」を利用できる通販サイトもあって、それを利用しています。
毎日色々な場所に行って沢山の人と対面して荷物の受け渡しをしなければならないのは、本当に大変だと思います。
小売店などのレジの方々も、何時間も立ちっぱなしで、どんな客にも笑顔で対応してくれます。
多くの方がパート従業員だと思うのですが、家事や育児などの合間を縫って働いておられる方も多いのですよね。仕事を終えて自宅に帰ったら休めるわけではなく、家事や育児などで時間に追われる方も居られるでしょう。
飛沫防止シートやアクリル板越しとはいえ、毎日どれほど多くの買い物客と対面するのでしょう。大変な仕事です。
消費者の中には、そういったエッセンシャルワーカーを見下すような言動する残念な人がいるようです。
「お客様は神様」と思って、客には何でも許されると思っているのでしょうか?
そもそも、「お客様は神様です」という言葉は誤解されています。
私が子供の頃に祖母や母親が大好きだった歌手の三波春夫さん。
三波春夫さんが「お客様は神様です」と言って広まった言葉だと思うけれど、「お客様は神様のように敬うべき」という意味ではないらしいのです。三波春夫さんの言った「お客様は神様です」は、「神様の前で歌うように邪念を払って歌わなければ、いい歌は歌えない」という、自分の歌に対する向き合い方を示すものだったようで、そもそも積極的な発言でもなかったようなのです。詳しくは下記サイトの「お客様は神様です」の欄をご参照ください。他にも、いろいろなサイトで紹介されているようですが。
[URL]
それから、サービス業という名前についても、誤解がありますよね。物質的な形のないものをサービスという形で提供して満足感や安らぎや感動などを客に与えることで、対価を得る事業とでも言いますか。
以前は小売店などで「より良い品をお手頃価格でご奉仕」などと目にしたりしたけれど、奉仕といっても、消費者が偉いわけじゃなくて、立場は対等です。
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